2004年 09月 10日 ( 1 )

あなたのいない世界でずっとあなたが来るのを待っていたんだよ。

うっかり
セカチューこと世界の中心で愛を叫ぶの最終回を観てしまった。

あの本を手に取ったのは
ブームになるずっとずっと前。
本屋の片隅に置かれたあの本をなんとなく買った。
まだ、柴咲コウの帯もついていなかったような気がする。

家族の重大な問題を抱えていて
大切だった恋人にも逃げられ
のちに、
終わらない夜の中にいってしまった
弟にあげることになって
私にとっては苦い苦い想い出の本。
こんなにブームになる本だと思わなかったけど。
わたしたち家族にとって意味を持つ本。
東京まで何度も通った
雨の中野のあの道を思い出す。
悔しくて
情けなくて
しゃがんで泣いていた階段も。

夕方、お昼寝をして起きたら泣いていた。
いつものことだ(笑)
ぼんやりした誰か男の人にしがみついて
なきじゃくって目が覚めた。

大切な人を失って、けれど彼は生きていて、
笑ったり、恋をしたりしているのだろう。
ずっとずっともう2年半もたつのに
泣いて目が覚める。
悲恋は死をもって物語へと美しく転化されるけれど、
生きているのはとてもリアルで残酷だ。

この前、大好きだったあの人が夢にでてきた。
何にもなくまだ、仲良しだった頃みたいな無邪気な顔をして
寝ころがっていた私の上にふざけて乗ってキスをした。
「ひとりにしてごめんね」と屈託なく笑った。

笑ったまま幸福な気持ちで目が覚めて、
朝なのに
思わず泣いてしまった。
彼の重さや、手や髪の感触や、吐く息や、匂いが
あんまりにも生々しく優しかったから。

でも、
もう本当は思い出せないの。
彼の重さも、手や髪の感触も、吐く息も、匂いも。

ただ、
願っても、
大事に大事にしても
頑張っても
決して
手に入らないものが
この世界にはあることを知った。
それは私の人生にとって
最大の出来事。

痛い。
痛い。


心が潰れるような痛み。

その痛みを乗り越える時、
きっと前よりううんと
次に出会う大切なひとに
優しくできると
思いながら
3回目の彼のいない秋が
やってきてしまった。
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by 1egg2min | 2004-09-10 23:42 | BOOKS