2004年 09月 08日 ( 1 )

めいっぱい十分に不思議ちゃん。

その昔、絵を描いていた。
きっと自分はイラストレーターにでもなって、
ぷぷぷ〜っと楽しく暮らす大人になるのね!
とぼんやりと思っていた。
まさか、この年で自分の力で
自分の夢を叶えるためとはいえ、
夜の蝶になるとは思うわけもなく。
ぷぷぷ〜っと楽しく暮らす大人にはなれたけれども。
自分の空間を構築できるまであと2年。
ストイックな環境で自分を試す時。

あきらかにバックボーンの異なる人種が夜に彷徨っている。
教祖、親分さん、よくわからない先生、社長に会長、元やんちゃ、ママ、よくわからないおじさん、ノリのよい酒焼けした可愛いおねえさん。
ぐちゃぐちゃのそれぞれの人生が集結して、ひとつの空間、ひとつの夜を共有する不思議。あきらかに、そう、あきらかに場違い。あきらかに、私だけかなりの不思議ちゃんキャラである。タイムトリップした原始人みたい。ぷぷぷ〜だ。しかも、華もない。そして、もはや年齢でちやほやされる年ではない。話術もない。タバコも吸わない。歌わない。面白い小話ひとつもできない。声もちいさい。茶髪ではない。
でも、人間を観ているだけで小説を何本も書けそうにドラマチックである。
そして、「偏見」という名の差別的な感情は
しゃぼん玉のように消えていく。
浪人までして大学に二つも行って、デザインにかぶれて、
何となくこれよくな〜いみたいな感じ?の横文字の世界で
そんな杓子定規で世界に線引きしていたじぶんの屈折した世界観。
酒と歌の前ではただの使えない粗大ゴミ。

でも、ひとつだけリアルなこと。
女である以上、美しいに越したことはない。
美人の前で、美人というだけでは不愉快な気分にはならない。
自分がいかに今まで、美に対して無頓着過ぎたかを痛感する。
学歴とか、自分の仕事とか、特技とか、そんな説明を抜きにしたって
美しい人は、そこにいるだけで何にもなくても人をうっとりさせる。
なくてもいいけど、あったらもっといい。
努力でなれるなら、していないのは怠慢だった。
話も面白くなければつまんないけれど。
ひとを無条件にうっとり幸福にする後光でも放ちたい。

例えば、腕に残る根性焼きの跡。ただ、「痛い人」と切り捨てることもできるけれど、なんだか勲章のように思う時がある。その人が抱えてきた人生の、乗り越えてきた過去の、愛しい時間がそこにある。自分とは遙か遠い世界で、笑ったり、怖い思いをしたり、悲しかったりする、この人の過去は愛おしいと思う。彼らの消したい過去であっても。
そう、思える前提は、彼らが通り過ぎる物語であるからだと知っている私こそ、
究極の偏見のかたまりだ。
しかし、そうである以上、真摯に思うのは
このただ一つの夜を幸福に過ごしてもらいたいと思う。
わたしも。あなたも。
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by 1egg2min | 2004-09-08 00:47 | TEXT